インドアでは太い矢が有利なことは十分理解できるが、果たして何点ぐらい得をしているのだろうか?
この疑問に数学的な手法で答えを出してみよう。
まず矢が的にささる分布を正規分布と仮定します。(正規分布とは誤差の度合いを表す関数です。)
正規分布は次の式で表されます。

グラフではこのように表されます。

正規分布にしたがって乱数を発生させ、矢がささる分布をシミュレートします。矢は左右と上下にぶれますから、分布は下の図のようになります。

これを的に置きかえると下のような図になります。

30射を60回すなわち1800射のデーターを基に直径5mmの矢と10mmの矢で比較しました。さらに実力の違いによっても得する点が違うと思われるので、実力を12段階に分けて、それぞれに1800射のデーターをとって比較しました。さらにインドアではリカーブとコンパウンドで得点が異なるので、その点についても比較を行いました。(コンパウンドはXのみが10点で、リカーブの10点は9点になります。註:9点は9点、8点は8点です。)

結果はリカーブの場合意外にも3点ぐらいでした。実力が低い場合、矢の分散が大きいので、太さによるメリットは1点か2点です。実力が高いと最高点である10点が多くなり、太さによるメリットが少なくなる結果になっています。実力が280点ぐらい(300点満点)の時が一番太さによるメリットが大きいです。
ところがコンパウンドの得点は少し違ってきます。インナー10(X)が小さい為、矢の太さによるメリットがかなり効いて来ます。しかも実力が上がればあがるほどそのメリットは大きくなります。
矢を太くするメリットはインドアではわずか3点程度です。250点以下の実力の場合は平均して2点以下です。ですからアルミを使わずにカーボンを使うメリットが3点以上ある場合は、インドアだからといってアルミにしない方が良いと言うことになります。