矢の太さによるメリット その2

 以前に矢の太さによるメリットについて書きましたが、その後もいろいろな方から質問がありましたので、補足を含めて矢の太さによるメリットを考えてみたいと思います。

 インドアでは太い矢が有利ですが、果たして何点ぐらい得をしているのを調べてみました。
 まず、矢の太さですがルールで使用可能な矢の太さは「23**」までの矢です。
 矢の種類の表示で「2314」というのは、はじめの2つの数字は直径を表し23/64インチ、後半の2つの数字は肉厚を表し14/1000インチのことです。(1インチは25.4mm)
 具体的な矢の太さは下記の通りです。カーボンは種類が多いのでとりあえず5.0mmとしました。

矢の種類 カーボン 16** 17** 18** 19** 20** 21** 22** 23**
太さ(直径mm) 5.00 6.35 6.75 7.14 7.54 7.93 8.33 8.73 9.13

 条件は40cm的、30射を2500回、各矢の太さでシミュレーションを行いました。(延べ65万5000射)その結果を示します。


 カーボン矢の得点をもとに、太さによるメリットをグラフにしています。コンパウンドはインナー10のみが10点なので、その場合の得点もグラフにしています。
 リカーブの場合は30射での得点が上がるにつれて、太さのメリットも大きくなりますが、280点後半をピークにしてそれ以上の得点ではメリットが減少します。これは太さに関係なく10点に入る矢が多くなるためです。(50%以上が最高得点の10点に入るので、得点が有利になる9点以下の矢が少なくなるからです。
 それに比べコンパウンドの場合は30射での得点が上がるにつれて、太さのメリットがひたすら大きくなります。メリットもリカーブに比べ大きくなっています。これは10点の得点帯が小さい(直径で1/2、面積で1/4)ので、太さが重要な要素になるからです。
 しかしながら、カーボンと比較して23**の矢を使ったとしても、240点レベルで1.5点、265点レベルで2.0点、280点レベルで2.5点です。コンパウンドの場合は250点レベルで1.5点、280点レベルで3.5点です。

 アルミの矢を使った場合、リカーブでは20**の矢を基準にすると、23**の矢を使ったとして255点レベルでは0.5点です。280点レベルでも0.7点しか有りません。コンパウンドの場合は265点レベルで0.5点、280点レベルで0.7点です。
 つまりアルミの矢を使っていれば、そんなに大差はなく、20**から23**の矢に替えたとしても得点のメリットはごくわずかです。ですから調整を無視して無理に太い矢を使う意味はあまり無いとおもいます。

 ちなみにインナー10による得点の減少をグラフにしてみました。

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