トーナメントで有利なのは先攻?後攻?
先日トーナメントで有利なのは先攻ですか?それとも後攻ですか?と質問されました。そこで、今回はこのテーマを考えてみたいと思います。
まず先攻と後攻で何が違うかを比べてみます。トーナメントでは3本ごとに、行射を交代するので、射る順番はA・B・A・B・A・B 採点 B・A・B・A・B・A 採点の繰り返しになります。つまり、先攻は先に行射し、最後に行射することになります。
先攻が有利と思われる理由
1.先に得点を得ることが出来るので、相手にプレッシャーを与えることが出来る。
後攻が有利と思われる理由
2.はじめの1射は特に緊張の度合がたかく、普段のように出来ない。
3.最後の1射は勝負が決まるので、緊張の度合がたかくミスが出やすい。
以上が主な理由として挙げられます。
1の場合は、全体をみれば交互に行射するので、相手より先に射ることが出来るのは半分ですが、最初の3射を特に重視しているため、有利と考えるようです。
2・3の場合は、最初と最後は特に緊張が強いので、はずしやすい。そのためそれを避けることの出来る後攻が有利と考えるようです。
どうやらチャレンジャー(挑戦者)は先攻を望むようで、実力の上位者は後攻を選びたがるようです。先攻は「攻める」、後攻は「相手のミスを待つ」のイメージがあるようです。
もっともらしい考え方ではありますが、1の場合は実力が劣っていることを前提としており、2・3の場合ははずす事を前提に考えています。
そもそも交互に行射するので、物理的に有利になるというのはありません。精神的に有利になるかどうかが問題で、有利になるのは相手より得点が高いときに精神的に楽になります。相手より点が高くなるときは、1射目なのか、10射目なのかは状況によって変わります。得点が逆転したとき、同点になった時の次が、先攻なのか、後攻なのかは確率上まったくの50%・50%です。
またアーチェリーという競技は、2点差があるからといって、サッカーみたいに守りに重点をおく、時間切れをねらってパスをまわす。などの戦略ができません。2点差で勝っていても負けていても、結局10点を狙うからです。3点勝っているからといって、8点を狙うということはしないからです。(10点を狙わずに黄色を狙うとはずさない。と反論されるかも知れませんが、10点を狙った方が得点が高いのであれば、最初から最後までその方法で狙った方が絶対に得です。黄色を狙った方が得点が高いのであればその方法で、最初から最後までその方法を通す方が絶対に得です。速く行射したほうが得点が高いなら、負けているからといってエイミングを長くするのは大きな間違いです。)
さらに問題があります。先攻・後攻はコイントスで行なわれるので、必ずしも自分の思うように選べるわけではありません。仮に先攻が有利だと思っている人がトーナメントで後攻になった場合、自分は不利なうえに、相手は有利と2重に不利さを感じてしまいます。
ここからは勝手な意見になりますが、先攻・後攻で有利・不利があると思っている人は先攻・後攻を選ぶ時点で、50%の確率で精神的に負ける事になります。でも50%の確率で精神的に有利になると反論されるかもしれませんが、そういう人はプラスの面はあまり考えずに、マイナス面だけを考えがちなので、同等もしくは不利としか考えません。つまりどちらになっても有利とは思わない傾向が強いのです。
勝負に入る前に、先攻・後攻ということ意識をとられすぎると、勝負に集中出来なくなるので、考えない方が無難です。
そもそも先攻・後攻に関してどちらが有利という事はありません。どちらも同じなのです。どちらも同じだと思っていた方が余計なことに気を使うことが無いし、先攻・後攻のどちらになっても不利だと思わないので、そういう意味からいえば有利になります。
勝負に入る前に先攻が取れますようにと祈っている人と、どちらになっても1射目を大切にしようと思っている人が対戦するとしたら、どちらが有利だと思いますか?