風に流されにくい矢の条件は

 まず風の中、矢がどのように飛行しているかを考えてみましょう。
風が右から吹いているとします。当然矢は左に流されます。
右から風がづいている場合、下の図のように進行方向に向かって矢は右に傾いて飛んで行きます。間違いのないように言っておきますが、矢の向いている方向と、進行方向は同じではありません。

では矢が風の影響をどのくらい受けるのでしょうか? 理屈からいえば矢が受ける風の影響は、真空中を飛行する場合に比べて大気中を飛行するのに余分にかかった時間量の大小に比例します。
ですがこれを測定するのは、かなり難しいです。
そこで、条件を絞って考えてみます。

矢の太さ
重さ
重心の位置
速度
羽の大きさ
羽のピッチ

矢の太さですが、これは簡単で断面積が大きくなれば空気抵抗も大きくなります。太い矢は風に流されやすく、細い矢は流されにくいです。
重さですが、軽い矢は初速は速いですが、空気抵抗により速度の減衰が大きいので、風に流されやすいです。
重心についてですが、下の図を見てください。右から風が吹いている条件で、右の矢は重心がポイントに近いもの(重心が前)、左は重心が中心に近いもの(重心が後ろ)です。何が違うかというと、矢が風の方向を向きやすいかどうかが重要なポイントです。
矢が風の方向を向いている時が、風の方向から見て断面積が一番小さくなります。ですから重心がポイントに近いほうが、風見鶏効果が大きく風の方向を向きやすいです。

速度は、速い方が絶対的に有利です。
羽の大きさは、空気抵抗を受ける大きな要素ですが、それは羽の高さに影響します。羽の長さではなくて、羽の高さの方が影響が大きく、高さの低い羽のほうが空気抵抗が少なく、横風に流されにくくなります。


羽のピッチですが、ピッチが大きくなると空気抵抗が大きくなるので、ピッチの少ない方が横風に流されにくくなります。

条件 横風に対して有利 横風に対して不利
矢の太さ 細い 太い
重さ 重い 軽い
重心の位置 前方 中心
速度 速い 遅い
羽の大きさ 小さい 大きい
羽のピッチ 少ない 多い

同じポンド数の弓の場合、次の問題が生じます。
重い矢を使用した場合、重さでは風に有利になりますが、速度が遅くなり、速度では不利になります。
総合的にはどちらが有利かというと、速度が遅くなっても重い矢の方が有利になります。

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