韓国料理界のタブーに迫る!
金剛山の参鶏湯は
レトルトパックか?

第1章 疑惑

みなさんは、参鶏湯(サムゲタン)を知ってるだろうか。

ヒナ鶏の腹の中にモチ米やナツメグ、ニンニク、
高麗人参などをぶち込んで、コトコトと煮込んだ食い物。

これだ。


かなりウマイ。

鶏嫌いな子はともかくとして、女の子にもけっこう人気。

いろんな店で試してみたが、ハズすことはなかった。




そんなある日のこと。

名古屋でも屈指の人気韓国料理店「金剛山」。

ここで俺はR奈とメシを食っていた。

注文したのは、参鶏湯、チヂミ、チャンジャ。

無難な組み合わせだった。


しかし…。


「この参鶏湯おいしくなーい」

心底マズそうな顔で俺を見るR奈。

「そんな馬鹿な」

俺はスッカラでスープをすくい、口に運んだ。

ぶべっ。

マズイ。


「塩が足らないのかな…」

俺は鶏に塩を振りかけて、ちぎって食ってみた。

うぇっ。

なんか肉がドロドロしてる…。



「参鶏湯ってこんな食べ物なんだ」

R奈の不信げな視線が突き刺さる。

「いや、もっとウマいはずなんだけど…」

マズいのは俺のせいじゃないのに、必死に言い訳する俺。



「もう、これいらなーい」

R奈は参鶏湯の鍋をズリズリ俺の方に寄せた。

俺だってイラナイ…。

気まずい空気が流れる。

諸悪の根元はこのクソマズい参鶏湯だった。



この日から俺の中に一つの疑惑が芽生えた。

金剛山の参鶏湯は
レトルトパックじゃねーのか?
850円



女の子との食事の場をシラけさせた罪は重い。

俺はレジで金を払いながら

徹底的に真実を糾明する決意を固めたのだった。



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